外国の外国

天津の人民公園の近く、広東路と永安道の交差点の少し南側にある挑戦、いや朝鮮料理屋です。
なんていうか、挑戦!って感じがするんです。
料理自体は普通のいわゆる朝鮮料理です。韓国料理と北朝鮮料理は違うと、中国人は言います。でも正直同じに見えます。
違いといえば大阪と関東の違い程度のもの。石焼ビビンバの具がちょっと違う、とか、たこよりイカを使う、とか全体的に動物の肉よりも鳥がおおいとかそんなもんです。基本キムチだらけだし同じですわ。
そんなことよりここに来る一番の理由は北朝鮮である、ということ。


中国と北朝鮮って一応国交があるんじゃなかったでしたっけ?
天津には北朝鮮から来ている人もいるらしいです。エリート学生や厳しい試験に合格した人だけらしいけど。ただ、北朝鮮の人は監視が厳しく、あまり外国人と接点を持つことは出来ないそうです。ちなみに天津在住の日本の人の話によると、北朝鮮の人と友達になったが、結局その友達が目をつけられてしまい、あまりあえなくなってしまった、とのこと。いい人だったんだけどね、仕方ないって言ってたよ、とのこと。


で、その平壌館。北朝鮮の雰囲気むんむんなのです。
店の入り口から祖国の雄大な自然の写真が飾られており、出迎えてくれる店員さんはみなあのバッジをつけています。そしてあの笑顔!!
喜びにあふれてます。
店はこぎれいだが味気ない感じ。いい意味でシンプルですが、何の面白さも有りません。社会主義?って感じ?共感できないですね、、、すいません。
当然店内のテレビではあの北朝鮮独特のショーを延々と流しています。延々と。ほんとエンドレス。15分くらいで演目が変わるんですけど2時間いてもいつも違う演目が次々と、、、すごいね。


店員さんはとてもやさしいし親切で笑顔が素敵です。でも時々冷たい顔をします。なにかつらいことでもあるんでしょうか。日本人が嫌いなのかもしれません。
そういえば店員さんといえば、この前ちょっと怖かったことがありまして。2月はじめに会社の人といったんですが、会社の人が我慢できずに店員に、
「このバッジいくら?」
って聞いてしまい、、、
いやー凍った。マジ凍った。店員が一番こおってた、いや、おこってた。多分。
やはり本当に将軍様を尊敬しているんだな、と実感しました。


家に帰れるか不安になった。ほんとに。みんなで必死に「ましっそよ」(韓国語で美味しいの意味?)を連呼し、お姉さんもお店も褒めちぎり、かろうじて切り抜けてまいりました。
ちなみにこんな話を中国人にしてもしらーっとしていてあまり反応がない。そもそも中国人にとって北朝鮮は怖い国ではないらしい。そして北朝鮮に対する感情は日本人のそれとはぜんぜん違うんだなと実感。


外国で経験する外国ってのもいろいろあって面白いです。